ロシアによるウクライナ侵攻のニュースを聞いて、決して忘れる事のない人々の顔が頭に浮かぶ。30年前の事だ。1992年4月初め、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボは突然、「敵」に包囲された。敵というのは自国のセルビア人勢力が設立したスルプスカ共和国の軍とその後ろにいるユーゴスラビア人民軍だ。