1959年からの25年間で9万3000人以上が「地上の楽園」と喧伝された北朝鮮に渡航したとされる。その多くは極貧と差別に苦しめられた。両親とともに1960年に北朝鮮に渡った李泰炅(イ・テギョン)氏も、そんな帰国事業の被害者の一人だ。その後、脱北した李泰炅氏はミャンマーでの監獄生活を経て、今は韓国で暮らしている。脱北医師の李泰炅氏による手記。今回は1998年に起きた黄海製鉄所虐殺事件の真相について。