よく、室町時代の絵画史料で、軽歩兵が家屋に立ち入り、濫妨狼藉を働くという『真如堂縁起絵巻』に描かれた光景をもって、「この時代の雑兵は、略奪を当たり前としていた」と言う人がいるが、これは先学が示すように、実は私的な略奪の風景ではない。