今が人類史の変わり目なのだろう。人類は一つのspeciesであり、共通する巨大な「無意識」を持つと主張したユングは、そのようなことはあり得ないとする師フロイトと激論となった。その時、突然にタンスが巨大な物音を出したという一節が、ユングの「分析心理学」(みすず書房)にある。