報道カメラマンは事故や災害の現場、ときには戦場にだって出向く。仕事だから、というよりも「誰よりも早く、刺激的なシーンを写真に収めたい」という衝動を抑えられないからだ。だから火山が噴火すれば、やはりバタバタと現場に向かう。30年前、火砕流による大被害をもたらした雲仙普賢岳の噴火もそうだ。私が現場入りする前日、あの火砕流が発生した。私は難を逃れられたが、犠牲者の一人は敬愛する先輩カメラマンだった。
「危険と分かっちゃいるが」抗えぬカメラマンの性と普賢岳の教訓
「誰よりも先に」の気持ちとリスクの相克、災害現場の永遠の葛藤
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