前回、末期がんで「余命3カ月」の宣告を受けた50代の独身女性ミチコさんのケースを紹介した。頼れる人が少なかったミチコさんが最後にすがったのが、3人の従妹たちだった。突然のことに驚きながらも、必死にミチコさんを支えようとしたが、ミチコさんの病状の進行とともに出てきた「せん妄」に、彼女たちも動揺し、心を痛めてしまった。だが「せん妄」は終末期に必ずやってくるという。読者の皆さんも誰かの最期に寄り添うこともあるだろう。そのためにも「せん妄」について理解を深めておくことは大事だ。