「自由のない所には先端情報産業は発達しない」というのが、ベルリンの壁崩壊のときの国際的認識であった。実際、計画経済のソ連は崩壊した。しかし、共産党による一党独裁で、言論の自由などが制限されている中国は、飛躍的な経済成長を遂げ、先端技術でも今や世界最高水準にある。この成功の影にあるのが、先端技術を駆使して実現させた「監視社会」だ。国民を徹底的に監視下に置くことで、党・政府への不満を抑えている。この体制に、われわれ自由主義社会は勝つことができるのか。