大阪府警の所轄署で鑑識係を務めた村上和郎氏は、約38年間の勤務の中で4000体もの変死体と向き合ってきた経験を持つ。2000年4月、毎日のように署にやってきては大声でくだを巻いていた「名物ばあさん」がパタッと姿を現さなくなった。心配した署員が自宅の様子を見に行ったが、応答は一切なかった――。
ある日忽然と消えた、警察署の「厄介者」ばあさん
『鑑識係の祈り――大阪府警「変死体」事件簿』より〈2〉
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