「にいちゃん、いい子おるよ」という遣り手婆の呼び込みと、赤絨毯の上がり框(かまち)に座った女性の嬌声が響く飛田新地の片隅に、往事の雰囲気を伝える廃屋が遺されている。「満すみ」である。錆び付いたシャッターを開ければ、売春防止法の施行前、「飛田遊廓」と呼ばれた時の痕跡が至るところに遺されている。
飛田新地の廃屋「満すみ」が語る飛田遊廓の記憶
昭和初期の遊廓建築の痕跡を15枚の写真で振り返る(前編)
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