「三木にやられた。三木にやられた」──「おとうさん」は、一点を見つめるような目で、繰り返し二度、そう言った、と和子は書いている。さらに、「おれがこんなになったのは、アメリカのほうからやられて・・・」と悔しそうに言いかけて、微妙な語尾は言いよどんだようだった。