科学がよって立つ根拠は何か、どれだけ正しいのか、科学で可能なことは本当に何でも実際にやっていいのか。そもそも科学知識とは、どのように作られてきたのか──など、科学の正当性を外側から審査し、再評価することが科学哲学の役割だ。科学は理系、哲学は文系といった分野を超えて、あらゆる知識を総合して問題に対処していかなければならない時代の科学哲学について、生物学の立場から問いかける。