孤独に亡くなった者の家に入り、遺品を整理する——。それを生業に生きる男は、引き裂かれた家族との縁を結び直すため、遺品の山から「手がかり」を見つけ出そうと格闘していた。それに、どれだけの時間がかかろうとも。その原点には、妻を自殺に追い込んだ自身の姿があった。