景気が明らかに底を打ったと考えられる1929年に入ってからの金融引き締め政策は、連銀がとりうる政策としてはまさに逆であった。なぜなら、建築請負額の減少やその他の資本投資が減退する兆候があらわれていた一方では、貯蓄額は減少していなかった。しかも、1920年代の貯蓄は耐久消費財購入目的に役立てられることが多かったのである。