通勤や通学の途中で通っていた場所に新しいビルが建つ。しばらくすると、前に何があったか思い出せなくなってしまう。誰もがそんな経験をしたことがあるように「記憶」は「場所」と深く結びついている。その特性を使い、古代ギリシアで生まれ、ルネサンス期に隆盛を極めたある「記憶術」の話。