日本能率協会の経営課題実態調査によると、日本企業にとっての「3年後の経営課題」は、「人材の強化」を筆頭に、「新事業の開発」「事業ポートフォリオの再構築」と続く。VUCA(不安定、不確実、複雑、あいまい)と呼ばれる先行き不透明な時代に、企業トップが抱く恐れや焦燥感が透けて見えるようだ。さらに根が深いのは、「管理職層の育成」「組織風土改革」「次世代経営層の発掘・育成」と、上記の経営課題解決に直結する組織・人事面の基礎に関わる課題も同時に抱えていることだ。だが、こうした課題は昨日今日降って湧いたものではない。市場の変化が速く激しくなった現代、重要性が改めて意識されたにすぎない。バブル経済真っただ中の1