2009年の米ニューヨーク市場の株価は急騰で開幕したものの、メガバンクの窮状を目の当たりにすると、瞬く間に失速してしまった。金融コングロマリットの象徴と言うべきシティグループが解体の道を突き進み、メリルリンチ買収で「世界最大」の称号を手に入れたばかりのバンク・オブ・アメリカが17年ぶりの赤字決算発表に追い込まれた。金融危機のマグマがいつ再び噴出するとも知れぬ現実に直面し、年明け新規投資でにぎわった「ご祝儀相場」は冷や水を浴びせられた。