2016年4月、学習院大学に国際社会科学部が開設された。学習院大学としては実に52年ぶりの新学部創設となる。大学の国際化が叫ばれて久しく、日本の大学で「グローバル人材」を育てるという要請はいっそう強まっている。しかし目まぐるしく変化する今の国際社会を見すえると、一言に「グローバル人材の育成」といってもその意味するところはさまざまだ。なぜ今、「国際社会科学部」なのか。変わりゆくこれからの国際社会に我々はどのようにかかわり、どういった人材に育っていくべきか。そのために必要な力は何なのか。新学部で教鞭をとる末廣昭学部長、伊藤元重教授、鄭有希准教授の3名の先生方に、現在の国際社会のトピックやそれぞれの