私たちは1万円札を1万円の価値があると信じて普通疑わないわけですが、私たちが抱いている「1万円相当の価値」というのは、実はそれをやり取りする相手との間で共有している幻想です。いわば共同幻想に過ぎない「信用」だというのが、お金を考えるうえでの1つの永遠のなぞになっています。