名前は知っているが、どんな金融機関なのか分からない――。農林水産業者や金融関係者でも、部分的には接することがあっても、全体像が掴みづらいとされる農林中央金庫。JA(農協)、JF(漁協)、JForest(森組)の全国機関として、メガバンクに匹敵する90兆円を超す総資産を有している。 農林水産業や地域の発展に貢献する一方、有価証券等運用資産は59兆円にのぼり、各国の資産運用会社がこぞって相談に訪れるといわれる世界的な機関投資家としての側面も持つ。農林中央金庫(以下、農林中金)で異なる業務を担う2名のバンカーに、知られざる金融機関の果たす役割を聞いた。    ここ数年、日本では農家の高齢化や後