16世紀の室町時代の終わりごろか17世紀の江戸時代の初めに成立したと考えられる料理伝書『庖丁聞書(ほうちょうききがき)』からは、大根などの根菜類をおろす道具として「おろし」がすでに使われていたことが分かる。食生活史研究家の鈴木晋一は、室町時代末期ごろには「わさびおろし」なる器具がすでにあったことを指摘している。