※本動画コンテンツは、2022年5月25日(水)に配信したJBpress/JDIR主催「第2回経営企画イノベーション」の基調講演「『経営戦略全史』から学ぶイノベーションの構造」のアーカイブ配信です。

 イノベーションという現象は「2重のS字曲線」で表されます。既存のプロダクトライフサイクルを、新しいプロダクトライフサイクルが追い抜き、滅ぼすのです。こうした説明はあっても、これまでの経営戦略論はイノベーションをどう起こすのかを解明できないままでした。その答えとして20世紀末に登場したのが「ビジネスモデル論」です。

 ビジネスモデルは、「ターゲット」「バリュー(提供価値)」「ケイパビリティ」「収益モデル」の4要素に分解できます。その上でイノベーションは、①革新的な技術やアイデアをビジネスモデルという乗り物に乗せるか、あるいは②ビジネスモデルそのものを大きく変えるか、いずれかの結果として起こります。

『イノベーションのジレンマ』の著者クレイトン・クリステンセンは、イノベーションを生み出す人材の根幹に「発見力」があるといいます。また「デザイン・シンキング」を開発したIDEOのトム・ケリーは、「イノベイティブなチームには10種の人材が必要だ」と唱えています。

 一方、イノベーション時代の個人には、高速で試行錯誤のサイクルを回すこと、失敗にめげないメンタリティ、またスキルとしては発想力、決める力、伝える力が必須です。そしてその本質は「ヒトと違うこと」。「ヒトと同じだと安心」のままでは決して発想力も決める力もつきません。

 本動画では、『経営戦略全史』の著者であるKIT虎ノ門大学院 教授の三谷宏治氏が、数々の経営戦略論を踏まえながら、イノベーションの構造、これから必要な「力」について分かりやすく解説します。