(写真:ロイター/アフロ)

 米メタは7月25日、SNS(交流サイト)「Facebook(フェイスブック)」で活動する動画クリエーターに対し、新たな収益化手段を提供すると明らかにした。60秒以上の投稿動画内に流れる広告について、収入の20%をクリエーターに分配する。ネット上で影響力を持つインフルエンサーへの手厚い報酬で急成長した中国系動画配信アプリ「TikTok(ティックトック)」などに対抗する狙いだ。

Facebook利用時間の半分を動画が占める

 「Music Revenue Sharing(ミュージック・レベニュー・シェアリング)」と呼ぶクリエーター向けの新機能を全世界で導入する。Facebookが人気アーティストから使用許諾を得た音楽を使う。広告収入の残りの80%は音楽権利所有者とメタが分配するという。

 メタは公式ブログで「Facebook内で費やされる時間の半分を動画が占めており、新機能はクリエーターがより人気のある音楽にアクセスし、ファンや音楽業界との関係を深めるのに役立つ」と述べた。

 Music Revenue Sharingは全世界で提供するが、まず米国で配信される動画内広告が収益分配の対象になる。今後数カ月で全世界に広げていくという。

個人が稼ぐ「クリエーターエコノミー」

 ネット上で活躍するインフルエンサーが生み出す巨大な経済効果は「クリエーターエコノミー」と呼ばれ、メタなどのSNS大手が注目している。