アップルストア内にあるiPhone13のPOP/北京(写真:ロイター/アフロ)

 米アップルのスマホ「iPhone」の生産の大半を手がける台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の業績が先行き不透明な状況だと、米ウォール・ストリート・ジャーナルロイターなどが11月12日に報じた

iPhone生産の7割超担う鴻海、15%減収へ

 鴻海は電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手。2021年7~9月期はアップルから最新モデルである「13」を含めiPhoneの組み立ての75%以上を受注したとみられている。

 しかし、同社は11月12日の決算発表で21年10~12月期の業績について、スマホを含む主力のコンシュマーエレクトロニクス部門の売上高が、前年同期比で15%以上減少するとの見通しを示した。世界的な半導体不足が予想を超えて22年7~9月期以降も続くとみている。

 昨年10~12月の鴻海の業績は好調だった。21年はその反動が出ることも減収の要因だとしている。鴻海の劉揚偉・董事長(会長に相当)は「供給不足がなければ、今年10~12月の売上高予想はもっと良くなっていた」と説明した。

アップル、売上高の伸び率鈍化

 アップルが先ごろ発表した21年7~9月期決算は売上高が前年同期比29%増の833億6000万ドル(約9兆5000億円)だった。