2019年に導入された「スマホで注文」。席にあるQRコードを読み込むことで、お客が自分のスマホから注文できるようになった

 今日の外食業界では、回転すしの動向が特に顕著である。それは、寡占化とロボット化、デジタル化である。そして、業界上位をひた走る回転すしチェーンでは、このロボット化とデジタル化は通じてDXに取り組もうとしている。

 回転すしを事業とする株式公開企業のランキングは以下のようになっている(数字は売上高〈決算期〉と国内店舗数〈直近〉)。

・第1位 FOOD&LIFE COMPANIES/2049億5700万円〈2020年9月期〉、596店〈2021年6月末、スシロー業態のみ〉
・第2位 くら寿司/1358億3500万円〈2020年10月期〉、487店〈2021年6月末〉
・第3位 カッパ・クリエイト/648億8100万円〈2021年3月期〉、314店〈2021年3月末〉
・第4位 元気寿司/382億5200万円〈2021年3月期〉、167店〈2021年6月末〉

 これらの中で今、FOOD&LIFE COMPANIESとくら寿司が注力している「非接触」の取り組みが注目される。これは「自動受付」「座席案内」「タッチパネル注文」「自動会計」と、顧客が入店してから会計に至るまで従業員と接することなく食事を楽しめるというシステムだ。これによって、顧客に安心・安全が担保されると同時に店側は人員を削減し、原価率を高めて商品力アップをもたらしている。