スマートフォンに表示されたフェイスブック アプリ(写真:AP/アフロ)

 米フェイスブックは6月29日、フリーのライターなどが自身のニューズレター(メールマガジン)を配信できるプラットフォーム「ブリティン」を始めた。この日、新たなウェブサイト「Bulletin.com」を立ち上げた。利用者は好みのライターをサブスクリプション(継続課金)登録することができる。

著名人起用、SNS連携狙う

 料金は個々のライターが設定でき、フェイスブックは当面手数料を取らない方針だ。SNS(交流サイト)とも連携し、ニュースフィードでもコンテンツを配信できるようにする。また、米英などで提供しているニュースサービス「フェイスブック・ニュース」や、音声SNS「Clubhouse」に対抗して2021年6月に米国で始めた「ライブオーディオルーム」、同じく21年6月に米国で始めたポッドキャスト(音声番組)などとも連携できるとしている。

 フェイスブックはこの新たなプラットフォームに著名人を起用した。ジャーナリストで作家のマルコム・グラッドウェル氏やスポーツキャスターのエリン・アンドルーズ氏、米ネットフリックスのドキュメンタリー番組 「クィア・ アイ(Queer Eye)」に出演しているファッションデザイナーのタン・フランス氏などだ。

クリエーター経済活況、メルマガのブーム再燃

 米グーグル傘下の動画共有サービス「ユーチューブ」などのネット上で活躍するインフルエンサーが生み出す巨大な経済効果を「クリエーターエコノミー」と呼び、フェイスブックや米ツイッターなど他のSNS大手も注目している。

 また米国ではニューズレターのブームが再燃。米スタートアップ企業のサブスタックでニューズレターを販売して収益を得ているライターも数多くいる。