子どものころから秘密基地に憧れたという、ウイングアーク1st 執行役員 BI技術本部本部長 島澤甲氏。
自室はまるで近未来の研究施設のようだ

「小学生の時に、ゴミ捨て場から様々な機器を見つけては持ち帰り、解体しては楽しんでいました」と話すのは「ウイングアーク1st」執行役員BI技術本部本部長の島澤甲氏(以下、島澤氏)だ。「NECのPC-9801とかも捨ててあって、ディスクドライブを解体したり……スピンドルモーターを見た時は、その美しさに宝物を見つけた思いでしたよ」

そんな島澤氏は、自分で実践して確証を得たものを顧客に提案したいと語る。そのために、会社にとどまらず自宅を実験の場としてIoTの可能性を探っている。その内容がすさまじいので、ご紹介していこう。

家族全員の位置情報はいつでも社内で公開中

「まあ、ちょっとこれを見てください」

島澤氏は、ブラウザーを操作して地図を表示する。そこには、軌跡のある赤いピンがウイングアーク1stのある渋谷のインフォスタワーを指している。

「これ、今の私の場所です」

地図の表示範囲を拡げていくと赤い軌跡の先がどんどん見えてくる。

「家まで続いています。私の行動を、すべて可視化しているんです」

島澤氏が実験ツールとして活用しているウイングアーク1stの「MotionBoard」は、IoTデータの可視化やリアルタイムモニタリングを実現させるBIツール。位置情報や現在の状況をすぐに可視化しIoT活用も叶えるMotionBoardによって、自分自身はもちろん自宅、さらには家族まで可視化したデモを行っている。

「もともとは私だけ可視化していたんですけど、自分の情報ばかりが妻に把握されているのは、夫婦関係上不公平だと言ったところ、意外とあっさりOKしてもらえました」

情報は奥様ばかりではない。子ども達のデータも可視化している。実際に見せてもらうと平日の昼間である今は、学校にいるようだ。

「慣れてくるといちいち相手の居場所を聞かなくてもいいので、すごく便利ですよ。まぁ、BIツールのデモとして行っているので、僕を含めて家族全員の位置情報は常に会社に共有されているんですけどね(笑)」

先日会社で社員の家族が集うファミリーディがあったそうだが、そのときは島澤家のピンが、渋谷に集結。「妻は社員たちに『初対面ですがいつも居場所は把握しています』と挨拶されていました」と笑う。

自宅がIoTの実験場となっていることについて家族の評価はどうかというと、「若干諦めの境地かもしれませんが、いつも手伝ってくれます」とのこと。ここまで身体を張ったデモに対し夫人の貢献度はかなり大きい模様だ。