大谷翔平選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 こんなはずじゃなかった――。おそらく交渉に当たっている日本野球機構(NPB)は頭を抱え込んでいることだろう。

MLB組の合流、ずれ込む可能性大

 3月開催の野球国際大会「2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」に参加する野球日本代表・侍ジャパントップチームの最終メンバー全30人が1月26日に正式発表された。

 NPBが統括する日本プロ野球セ・パ両リーグの12球団から選りすぐりの選手が名を連ねるだけでなく、MLB(米メジャーリーグ)でプレーするメジャーリーガーもダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)、鈴木誠也外野手(シカゴ・カブス)、移籍1年目の吉田正尚外野手(ボストン・レッドソックス)、日系2世としては初の日本代表入りとなるラーズ・ヌートバー外野手(セントルイス・カージナルス)の5人が招聘される。

 侍ジャパンにMLBから複数の選手が招集されるのは3大会ぶりだ。これだけ豪華なMLB組の顔ぶれがNPB国内組の主力選手たちと居並び、日の丸を背負って戦うとなれば、同じく3大会ぶりとなる優勝が大きく期待されるのも当然だろう。

 ところが、そんな盛りに水を差すような懸念材料が浮き彫りとなっている。肝心のMLB組5人全員の代表合流が大幅に遅れる可能性が日を追うごとに高まってきているからだ。