コロナ禍で世界的な売り上げ減少に悩まされている化粧品業界。ところが、韓国にはコロナ禍なんのそので快進撃を続ける企業がある

 以前、韓国の「K-BEAUTY」について書いた際、韓国の化粧品業界をリードする会社としてアモーレパシフィックグループ(以下、アモーレ)とLG生活健康(以下、LG生健)を紹介したことがある。

(「最悪の日韓関係でも韓国コスメに殺到する日本人」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55799

(「化粧品大国へ、財閥・ベンチャーが鎬削る韓国」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55847

 当時のトップはアモーレであった。しかし昨年、LG生健がアモーレを追い抜き、生産高1位となった。

 6月17日、韓国の食品医薬品安全処によると、昨年の化粧品の貿易収支黒字は6兆1503億ウォンで、前年対比12.4%増という。

 初めて黒字転換した2012年から8年連続黒字である。生産高も前年対比4.9%増加した16兆2633億ウォンを記録し、堅調であった。

 このうち、LG生健(4兆9603億ウォン)とアモーレ(4兆9154億ウォン)が生産高を二分し、ごくわずかではあるがLG側の勝ちとなった。

 これまで化粧品部門では2番手に甘んじていたLG生健が「不動の首位」であったアモーレに勝ったのである。

 ただし国内市場だけでは、まだアモーレが1位を続けている。

 この逆転劇には、LG生健においてチャ・ソギョン副会長(CEO=最高経営責任者)の存在なくしては語れない。