アマゾンのロゴ。2018年インドのバンガロールオフィス。(写真:ロイター/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムはここ最近、ヘルスケア事業に注力しているようだ。米CNBCの報道によると、アマゾンは処方薬のネット販売を手がける傘下企業、米ピルパック(PillPack)のブランド名に「バイ・アマゾン・ファーマシー(by Amazon Pharmacy)」を加えた。

全米に処方薬を宅配

 ピルパックは、ニューヨーク州やテキサス州、フロリダ州、アリゾナ州、ニューハンプシャー州に配送拠点を構えているが、それらの管轄機関への届出事業者名も同じく変更したという。

 アマゾンは昨年、ピルパックを約8億ドル(約900億円)の現金で買収した。ピルパックはその名が示すとおり、処方薬を一包化(1回の服用に必要な複数の薬を1袋にまとめる)し、曜日や服用時間帯ごとに分けて提供している企業。患者が医師からもらった処方箋をネットで受け付け、包装済みの処方薬を全米に宅配している。

 アマゾンは買収の際、今後もサービス内容に変化はなく、従来のブランド名や仕入網を維持していくと述べていた。しかしCNBCによると、まもなく顧客に届けられる薬の包みや印刷物にも「アマゾン・ファーマシー」が表示されるという。

バイスプレジデントに昇格させる人事

 もう1つ興味深い点がある。同社はピルパックの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のTJパーカー氏をアマゾンのバイスプレジデントに昇格させた。