米ウーバーが取り組む新たな事業構想「空飛ぶタクシー」のイメージ(写真:Uber提供)

 ライドシェアサービス大手の米ウーバーテクノロジーズが、ここのところ次々とモビリティー(移動)に関する新たな事業構想を発表して話題になっている。

空飛ぶタクシーを目指す「ウーバーエレベート」

 6月11日には、「空飛ぶタクシー」の実証実験都市に、オーストラリア第2の都市、メルボルンを選んだことを明らかにした

 同社は電動の垂直離着陸機を使った都市内短距離移動サービス「ウーバーエアー(Uber Air)」を米カリフォルニア州ロサンゼルスと、テキサス州ダラスで2023年に始める計画を立てており、来年(2020年)両都市で実証実験を行う予定だ。

 そして、今回、初めて米国外の都市を選んだ。メルボルンでも同様に来年、実証実験を始め、2023年に商用サービスを開始する計画だという。

 英フィナンシャル・タイムズによると、ウーバーはライドシェア同様、この事業を、慢性的な渋滞を抱える都市の問題解決の1つとして位置付けている。

 都市が拡大を続ける中、これまでどおり自家用車に大きく依存する生活を続けていては、持続不可能になると同社は考えている。

 ウーバーには、航空部門「ウーバーエレベート」があるが、その責任者であるエリック・アリソン氏は、「メルボルンのビジネス中心地区から空港までの19キロメートルは、車での移動の場合1時間かかるが、ウーバーエアーであれば、わずか10分だ」とコメントしている。

ドローン配達を目指す「ウーバーイーツ」

 一方、6月12日には、フードデリバリー事業「ウーバーイーツ(Uber Eats)」がドローン(小型無人機)を使ったサービスを年内にも米国で始める計画だと、フィナンシャル・タイムズなどの海外メディアが伝えた。