百度、AIスピーカー「小度」を発売

李克強首相(右から二人目)と対話する百度の人工知能「小度」(2015年10月19日撮影、資料写真)。(c)CNS/劉震 〔AFPBB News

 AIスピーカー、2017年には「元年」などと喧伝されましたが、どうにも普及しない様子です。

 2018年末、デロイトトーマツの調査結果(https://robotstart.info/2018/12/12/deloitte-tohmatsu-consulting-global-mobile-consumer-survey-2018.html)によれば、日本国内でのAIスピーカー普及率は3%、つまり100人に97人は、その種の音声アシスタント無関係で生活しているということになります。

 国際比較でみると、中国が22%と目立つ以外は英国とカナダ、オーストラリアの大英連邦圏が10%程度、がくんと落ちて日本が3%ということになる。

 でもこれは、裏を返せば、中国だって8割方の人には無関係、英国やカナダも9割方の人にはヒットしていない、ということを示しています。

 どうしてこんなにも、AIスピーカーは伸び悩むのか・・・。

 この連載では早い時点からときおり、AIスピーカーには「原理的な無理があるのでは?」と指摘してきました。今回は建設的な対案を含めて記してみたいと思います。

何に使う、AIスピーカー

 どうしてぱっとしないかの構造的要因、テクノロジーの問題に踏み込む以前に、まず、たった3%ですが、日本国内での普及状況を確認しておきましょう。

 使用しているアシスタントは、「LINE Clova」がダントツで23%、次いで「Google Assistant」19%、「Apple Siri」19%と続き、「Microsoft Cortana」は8%、「Amazon Alexa」は5%にとどまります。

 これらを合わせた100%が3%の普及率をカバーしますから、正味で考えれば「LINE Clova」が1%弱ということになります。

 次に、こうしたアシスタントの用途を見ると、5割近くが「音楽再生」、次いで「天気の確認」「アラーム」「暇つぶし、気晴らし」・・・といったラインナップが続くと、デロイトトーマツの調査結果はリポートしています。