海外駐在で「潰れる人」と「潰れない人」はどこが違うのか(写真はイメージ)

(花園 祐:中国在住ジャーナリスト)

 本格的なグローバル化の時代を迎え、かつては商社など一部業種の大企業にのみ限られていた海外赴任は、今や中小企業でも珍しくなりました。しかし、慣れない異国の地で働くストレスは計り知れず、心身に異常をきたす駐在員も少なくありません。

 筆者はかれこれ10年近く中国で勤務し続けており、これまで様々な業種の駐在員を見てきました。すると、海外勤務で「潰れやすいタイプ」と「潰れにくいタイプ」について、いくつか特徴のようなものが見えてくるようになりました。

 そこで今回は、海外勤務、特に中国に赴任した際に潰れにくい駐在員の傾向について、筆者の経験を基に紹介したいと思います。

最も大切なのは体力!

 今回、記事を書くに当たって、海外勤務に向いている人と向いていない人の傾向について紹介するウェブサイトをいくつかチェックしてみました。

 そうしたサイトでは、海外勤務に向いている人の特徴として「外国語に堪能」「性格が楽観的でポジティブ」「チャレンジ精神が高い」「芯が強い性格」「異文化への興味が高い」「体力に優れている」「周囲から信頼を集めている」などといった点が挙げられていました。しかし、筆者に言わせれば、こんなの全部揃った超人なんてそうそういるわけがありません。だから、どの会社も誰を派遣するかでいつも苦労するわけです。

 それでも、あえてここで挙げられた特徴に優先順位をつけるとしたら、最も大切なのは、やはり「体力に優れている」ことでしょう。