「80歳までは…」 働かざるを得ない韓国の高齢者たち

韓国・ソウルの団地(2018年5月10日撮影)。(c)AFP PHOTO / Ed JONES〔AFPBB News

 米連邦準備理事会(FRB)の利上げが続き、世界中でリーマンショック以降の緩和局面からの転換とバブル調整への懸念が強まる中で、韓国での不動産価格上昇がなかなか止まらない。

 現政権発足以降に、上昇の勢いが加速している。政府は、「不動産対策」を立て続けに打つが、価格下落の兆候は見えず「家計負債」も膨らんでいる。

「大きな声では言えないが…」

 「大きな声では言えないが…」

 40代の韓国人の知人に「最近の韓国の不動産価格は異常ではないか?」と聞いたら、予想外の答えが返ってきた。

 この知人は夫婦ともに大企業に勤務する。「かなり無理をして2017年9月にソウル駅から近いアパート(日本のマンションに相当)を9億ウォン(1円=10ウォン)で購入した」という。

 日本円で9000万円。かなりの高級物件だ。いくら共稼ぎでも、かなりの負担だが、このアパートの価格は1年経ったいま、いくらか?

 「15億ウォン」だと聞いて、仰天した。わずか1年間で7割近く上昇したのだ。

 この知人によると、「運が良かったのは、私たちだけではない」という。