ポスコの製品検査風景。同社ウエブサイトより

 2018年6月23日、土曜日にもかかわらず韓国の鉄鋼大手、ポスコは理事会(取締役会に相当)を開き、次期会長に崔正友(チェ・ジョンウ=1957年生)ポスコケムテック社長を選出した。

 7月27日の臨時株主総会とその後の理事会を経て正式に就任する。韓国を代表するグローバル企業のトップ人事は、今回も迷走を重ねた。

 「全くのサプライズ。まさか、財務マンがポスコの会長に就任するとは…」

 韓国紙デスクは、今回の人事に驚きを隠さない。

歴代ソウル大卒が占める中で初の釜山大卒

 崔正友氏は、釜山出身だ。釜山大学経済学科を卒業してポスコ入りし、財務畑を長く歩んだ。

 財務室長、ポスコ建設常務経営戦略室長、ポスコが買収した総合商社、大宇インターナショナル(現ポスコ大宇)のCFO(最高財務責任者)をなど経て2016年にポスコの経営企画などを統括する「価値経営センター長」(副社長)を歴任した。

 2017年にポスコ社長になったが、2018年に有力子会社のポスコケムテック社長に転じたばかりだった。

 ポスコの歴代会長の経歴と比べると異例だ。これまでの会長は、事実上の創業者で国会議員、与党代表、首相などを歴任した朴泰俊(パク・テジュン=1927年~2011年)氏が早大中退、陸軍士官学校出身であることを除くとすべてソウル大卒。

 2000年以降を見ると、金属工学科2人、土木工学科と工学教育科1人ずつですべて工学系だった。

 ポスコの経営トップのこれまでの経歴を見ると、ソウル大の工学系学部出身、特に金属工学科出身が多い。さらに鉄鋼事業部門を歩み、浦項(ポハン)の製鉄所長や鉄鋼事業本部長などを歴任する例がほとんどだった。