韓国のLG電子本社ビル(同社ウエブサイトから)

 2018年5月20日、韓国を代表する財閥であるLGグループの具本茂(ク・ボンム=1945年生)会長が、73歳という若さで死去した。問題続出の韓国財閥の中で、具本茂会長は、「正道経営」を目指した。

 現役の財閥総帥の死去に至る経緯も葬儀も異例だった。具本茂会長は2017年初め頃から体調を崩し、脳腫瘍の治療手術を何度か受けていた。病床で本人は家族にこう言い残したという。

延命治療はするな、葬儀は家族だけで簡素に

 「延命治療はしない。葬儀は家族だけで簡素に」

 5月20日、「会長死去」のニュースが流れると、LGグループには問い合わせが相次いだ。

 「弔問、供花は故人の遺志ですので固くご遠慮願います」

 韓国メディアによると、実際、家族葬になり、文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領や「従業員一同」、さらにごく限られた親族以外の供花はすべて断ったという。

 具本茂会長とはどんな人物だったのか。

 1945年2月10日、韓国南東部の慶尚南道晋州(チンジュ)で生まれた。祖父はLGグループの前身企業を設立したばかりの具仁会(ク・インフェ=1907~1969年)氏だ。

祖父が創業、父親は小学校教師出身

 具仁会氏は地元の智水普通学校(小学校)でサムスングループを設立した李秉喆(イ・ビョンチョル=1910~1987年)氏と同窓だ。

 LGとサムスンの創業者は、故郷の幼なじみで、姻戚関係にもなる。宿命のライバルとはいえ、一方で深い関係でもあるのだ。