英語にお茶、ヒップホップダンス 世界の注目集める中国の小学校教育

英語にお茶、ヒップホップダンス 世界の注目集める中国の小学校教育。写真は中国・上海の小学校で運動をする児童ら(2017年9月27日撮影)。(c)AFP PHOTO / Chandan KHANNA 〔AFPBB News

 前々回、高校の理科で使えるのは中学までの数学・算数に限定されるという現実を記しました。

 いや、現実には様々な学校で、いろいろな工夫がされていると思います。特徴のある私学などでは、最初から本物の道具を使って教えている学校も多いと思います。

 私自身もそのような中学高校で学び、中学1年の1学期から変体仮名の古文書は読まされましたし、中学2年の地学では三角関数が当然のように出てきました。

 これについては、実は中学高校と「地学部」というものに属しており、堆積岩を扱おうとすると「走行・傾斜」という概念が出てくるので必ず初歩的な三角比が必要になります。別段難しい話でもありません。

(関連の解説が乗っていた産総研関係のページ・リンクを添付しておきましたhttp://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/chishitsuchosa.htm

 いま平らなお盆があるとしましょう。これを何等かの向きに傾けたとすれば、必ずそれは「南北何度」「東西何度」という形で一意に記述できます。

 切通などの露頭に現れているのは、そうした地層の何等かの射影として理解することができる。それらに亀裂が走ったり(断層・不整合など)水底で柔らかいうちに力がかかるとグニャッと曲がったり(しゅう曲)、子供の目で見てもいろいろ面白い現象が観察できます。

 小学校5、6年ごろ「川の3作用」あたりに始まって古生物の化石(アンモナイトとか、三葉虫とか)が好きになった私は、中学に進むと地学部に入り、千葉県「梅ケ瀬層」近在の地質と古生物の調査にコミットしました。

 そこでやっていた手作業は職業研究者と同様の巡検調査と、サンプル採取、過酸化水素水などによる煮沸処理を経て微小なプランクトン「有孔虫」の殻化石解析で、学部というより大学院・職業研究者の仕事でした。

 逆に言えば大人の仕事の6割以上は中学1年生でもできることでもありました。