米カリフォルニア州クパチーノのホールフーズ・マーケットの店舗(2010年8月)。 Photo by tomatoes and friends, under CC BY 2.0.

 米アマゾン・ドットコムは、昨年、米高級スーパーマーケットチェーン「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」を買収したが、その後の展開を見ていると、同社は、一刻も無駄にすることなく、このスーパーマーケットの活用を進めているようだ。

ホールフーズの商品をPrime Nowで

 アマゾンは今年2月、ホールフーズの商品を顧客宅に即時配達するサービスを、米国の一部の都市で始めたが、このほど、その対象地域を広げる(発表資料)。

 これは、eコマース商品を最短1時間以内で配達する、Prime会員向けサービス「Prime Now」を、ホールフーズの取り扱い商品も対象にするというもの。

 2月時点では、テキサス州のダラスとオースティン、バージニア州のバージニアビーチ、オハイオ州のシンシナティの4都市のみをサービス対象としていたが、今回これに、カリフォルニア州サンフランシスコと、ジョージア州アトランタを加えた。

 このうち、サンフランシスコは、約80万人を抱える、人口規模でオースティンと同等の大都市。アトランタは、人口がその半分程度だが、ジョージア州の州都で、同州最大都市。また、先ごろアマゾンが第2本社の建設候補地として絞った20カ所に入っており、注目されている都市でもある。

肉、魚介類、野菜などを迅速配達

 アマゾンは、この2都市でも、新鮮な自然食品を顧客のもとに迅速配達する。その取り扱い商品は、肉、魚介類、野菜、フルーツ、パン、乳製品、パスタ、缶詰、冷凍食品などと多岐にわたる。サンフランシスコでは、酒類も配達するという。

 上述したとおり、Prime Nowは、アマゾンの有料特典プログラム「Prime」の会員向けサービス。注文から1時間以内の配達の場合は、7.99ドルの配送料がかかるが、2時間ごとに受取り枠を指定する「2時間便」の場合は配送料がかからない。また、1回の注文は、合計金額が35ドル以上である必要がある。