アフリカの国連加盟全54か国、トランプ氏に「肥だめ」発言撤回と謝罪を要求

米首都ワシントンで、国防予算の枠組みを決める法案に署名する前に演説を行うドナルド・トランプ大統領(2017年12月12日撮影)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB〔AFPBB News

 またしてもドナルド・トランプ米大統領がどうしようもない発言をしてしまいました。

 1月11日付のワシントン・ポスト紙は、超党派の米議員との移民受け入れ非公式協議の場で、アフリカやハイチ、エルサルバドルなどの国を指して

 「shithole countries」

 という表現を使ったことを報じています(参照=https://www.washingtonpost.com/politics/trump-attacks-protections-for-immigrants-from-shithole-countries-in-oval-office-meeting/2018/01/11/bfc0725c-f711-11e7-91af-31ac729add94_story.html?utm_term=.0fccad330c26)。

 邦訳された報道では「便所のような国」などと記されていましたが、「shithole countries」を直訳すれば「クソ溜め国家」になります。文脈を含めて確認してみましょう。

“Why are we having all these people from shithole countries come here?” Trump said, according to these people, referring to countries mentioned by the lawmakers.

(「なんでこんなクソ溜め国家からやって来る人間を受け入れるんだ?」とトランプは、これらの人々について、立法府議員たちが言及した国々にも言及しながら、発言した。)

 どれだけオフレコであろうと、一国の元首級の人物が、人の耳にする場で発現してよい限界を超えた素人の墓穴と言わねばなりません。

 いかにトランプといえども、現在は曲がりなりに超大国に責任を持つ立場です。あれを指して

“Why are we having this old fart from hole come here?”

(「なんで、この墓穴から這いずりあがってきたクソ爺を受け入れるんだ?」)

 などとは、そこそこ品位のある人であれば、口にしない。慎むものです。それができないのにはいくつか背景があると思われます。