バーチャルデートでも耳元に息? 仮想・拡張現実最新事情

東京で開催された「先端コンテンツ テクノロジー展」の「フューチャーリープ」のブースで紹介されるVRシステム(2017年6月29日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 「Amazon Echo」を筆頭に、AIスピーカーと呼ばれる製品が売れ始め、AI(人口知能)とVR(バーチャル・リアリティ:仮想現実感)AR(オーグメンテッド・リアリティ:複合現実感)を架橋する技術があちこちで話題になっています。

 ネタとしてこうした話題に焦点が当たることは、関連する技術にコミットしつつ長年音楽の研究室を率いてきた一個人として歓迎したいと思います。

 同時に、いま話題に上る商品の大半に、原理的な限界が明らかであるのも指摘しておきたいと思います。

 例えば音楽音響と音声言語の両者は、脳認知明瞭性など様々にトレードオフの関係があります。

 そうした細部に顧慮した製品はまずもって目にすることがなく、昔から言われながらついぞメジャーになることのない「夢の未来の諸製品」の隊列に加わる可能性が高いものもあるように思います。

 いまから35~40年ほど前、私がティーンだった頃、「これから21世紀はコンピュータ―が生活の随所に普及するだろう・・・」といった夢が語られました。

 それ自体は間違いなく進んでいると思います。しかし、当時語られた「テレビ電話」と、現在普通に用いられるスカイプとの間には大きな隔たりがあります。

 本質的な違いとして「インターネット」などというものを一切考えることがなかった1970年代~80年代冷戦期の基本前提を挙げるべきでしょう。

 同様に、中学高校生当時、米国製の「未来図」としてしきりに耳にした中に、一家の中心は食卓であり冷蔵庫である、という話がありました。

 21世紀になっても人類は人類だ。技術は様々に変化しているだろう。でも変わらないものは「食だ!」。食べることを中心にまた家族を中心に考えれば、「考える冷蔵庫」が未来の中心にあるに違いない・・・。