中国・超大型連休初日、1億1300万人が大移動 国慶節と中秋節

南京で国慶節を祝う人々(2017年10月1日撮影、資料写真)。(c)CNS/泱波〔AFPBB News

 10日間の大型連休となった今年の国慶節。日本の観光業界にとっては、まさにかき入れどきである。だが、業界関係者は大きな不安に包まれていた。9月半ばより、中国から観光客が来なくなるのではないか、という噂が流れていたのだ。

 なぜ、そんな噂が流れたのか。その根拠は、中国の観光当局が行った「訪日団体旅行の制限」にある。国家旅游局が訪日団体旅行の取り扱いを減らそうと動いたというのだ。

 中国の旅行代理店への通達は書面ではなく口頭で指導する形で行われた。そのため、日本側だけでなく中国側の旅行代理店も混乱に陥った。

 中国当局が訪日団体旅行を制限しようとした理由は何か。さまざまな憶測を飛んだが、「中国政府が外貨の流出を懸念している」という説が最も有力とされている。

 しかし、本当の理由は明らかにされていない。「出国税を検討する日本への嫌がらせではないか」、あるいは「北朝鮮情勢の悪化に中国の国民が巻き込まれるのを懸念したから」などという憶測もあった。