ペンス副大統領、対北朝鮮「あらゆる選択肢ある」 板門店を視察

北朝鮮問題も大統領選の大きな争点の1つ。写真は南北軍事境界線上の板門店を訪問したマイク・ペンス米副大統領(中央、2017年4月17日撮影)〔AFPBB News

 韓国の大統領選挙まであと20日。進歩系の2人による大接戦という状況に変化はない。公示後最初のテレビ討論が2017年4月19日にあったが、決め手に欠け、大勢には影響を与えなかった。

 4月19日、夜10時から、国会に議席を持つ5人の候補によるテレビ討論会が開かれた。5人は立ったままで、事前に質問は教えていない。資料の持ち込み禁止だ。

公示後最初のテレビ討論

 外交安保と経済文化社会に分けた討論会だったが、それぞれ1人あたり9分間の時間が与えられる。この時間内であれば、どの候補に質問をしてもいい。準備した資料を読むだけという討論会に対する批判に答える形で、新しい方式で実施された。

 どんな質問が誰から飛んでくるか分からない。瞬発力、危機管理能力、批判に対する対応力などを試そうという趣旨だった。

 この日の討論会は、公示後始めての直接対決だった。有力候補である共に民主党の文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)氏と国民の党の安哲秀(アン・チョルス=1962年生)氏にとっては、選挙戦を左右する大きな意味を持つ討論会と言われた。

 討論会を見たが、それなりには面白かった。だが、結論から言えば、選挙戦に決定的な影響を与える内容ではなかった。

 一夜明けた今朝、筆者は、大手紙デスクや記者、企業人などに相次いで「昨夜の討論会は選挙戦に影響を与えるか?」と聞いてみた。

決定的な影響はなし

 全員が口を揃えて「そういう内容ではなかった」という答えだった。とはいえ、討論会が面白くなかったわけではない。

 「北朝鮮はわれわれにとって主敵なのか?」
 「そういう規定は、大統領になる人物がすべき発言ではない」
 「軍の統帥権者(大統領)が主敵を主敵と言えないということなのか」

 保守系の正しい政党の劉承旼(ユ・スンミン=1958年生)氏は、文在寅氏の北朝鮮に対する基本的な考えを厳しく追及した。

 19日の討論会で、最も攻め立てられたのは、世論調査で首位を走る文在寅氏だった。