米支援のシリア反体制派をロシア機が空爆、米当局者「深刻な懸念」

シリア・ラタキアの基地から離陸するロシア軍のスホイ25(SU-25)攻撃機〔AFPBB News

 この数年、ロシア国防省は四半期ごとに「装備品統一受領日」と呼ばれるイベントを実施している。

 各四半期にどのような装備品を受領できたか、各軍のトップが国防相に対して報告するというものだ。急速に近代化を進めるロシア軍の装備調達状況を把握するうえで貴重な機会となっている。

 装備品統一受領日は去る7月15日にも実施され、2016年第2四半期(4-6月)分の装備調達状況が報告された。ロシア国防省の公式サイトに掲載されたところによると、この期間中にロシア軍が受領した装備は次のようなものである。

ロシア軍の買い物リスト

・「イスカンデル-M」戦術ロケット・システム1個旅団分
・「S-400トリウームフ」防空システム1個連隊分
・11356型フリゲート1隻(「アドミラル・エッセン」)
・中型打ち上げロケット「ソユーズ2-1b」
・無人機15機
・レーダー8基
・航空機各種58機
・ヘリコプター各種34機
・各種戦闘車両、自動車、航空機用武装、通信装置、弾薬(数量不明)

 以上のように、わずか3か月で相当数の装備品を受領していることが分かる。ロシア国防省の説明によると全計画分の40%をこの期間中に受領したということだから、特に集中的な受領が行われたようだ。

 なかでも航空機は相当の数が配備されているが、この中には極東に配備された「Su-34」戦闘爆撃機も含まれていると見られる。Su-34はシリア作戦にも投入されている新鋭機だが、極東に配備されたのはこれが初めてだった。

 イスカンデル-Mというのは移動式発射機から射程500キロの戦術弾道ミサイルまたは戦術巡航ミサイルを発射できるシステムで、1個旅団は発射機12両を装備する(1両あたり2発のミサイルを搭載)。

 近年、ロシア軍はこのミサイル・システムを年間2個旅団という早いペースで調達しており、今年6月には極東で3つ目の旅団が配備された。