2015年2月26日、ワシントンD.C.で講演するマルコ・ルビオ氏(Photo by Gage Skidmore、Wikimedia Commons)

 米国大統領選で共和党の指名争いがヒートアップするにつれ、若手候補のマルコ・ルビオ上院議員の存在感が高まっている。とくに彼の中国に対する政策提案が注目されるようになった。

 中国が領有権を主張する日本の尖閣諸島について、ルビオ候補は「日本の領土だ」と明言している。日本にとっては目を離せない候補だといえよう。

 共和党の指名争いでは、暴言を続けながらも人気が衰えないドナルド・トランプ候補がなお支持率の首位に留まっている。その後を、元神経外科医のベン・カールソン候補、ルビオ候補、上院議員のテッド・クルーズ候補ら他の13人が追っている状況である。

 この選挙戦で共和党側候補の全員が強く主張するのは、オバマ政権の対中政策の弱さだ。とくに中国の米国官民へのサイバー攻撃や、南シナ海での領有権の一方的な拡張に対するオバマ政権の対応が非難の的となっている。いずれも、オバマ大統領のあまりに弱い対応が中国を増長させ、事態を悪化させてきたという指摘である。