安倍首相は4月20日、BSフジの報道番組で、戦後50年の「村山談話」に書き込まれた「植民地支配と侵略」「心からのお詫び」などの文言を戦後70年談話に入れるかどうかについて、「同じことを入れるのであれば談話を出す必要はない」との考えを示した。

 村山談話は、「植民地支配と侵略」に対し、「痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明」するというものだった。これを受け継いだ戦後60年の際の小泉談話もまったく同じ文言が使われていた。

 戦後談話というのは、10年ごとにどうしても出さなければならないというものではない。それをあえて安倍首相が70年談話を出すというのだから、当然それは、前2回のものとは違うものを出そうということなのだろう。同じものなら、出す必要はまったくないと安倍首相が語るのは当然のことである。

世界に向けて日本の姿を発信するものに

 70年談話についての有識者懇談会の座長代理である北岡伸一国際大学学が、あるシンポジウムで安倍首相に、「日本が侵略をしたと言ってほしい」と語ったことが大きな話題になっているが、北岡氏の発言で注目すべきは、この発言ではない。「謝罪が中心に来るかどうか」に論点を据えるメディアへの「違和感」の表明こそ、注目すべき点だと考える。