着々と車種を「多様化」させる米国メーカー

「ビッグパワー回帰」だけではなかったデトロイト・オートショー
2013.1.25(金) 両角 岳彦 follow フォロー help フォロー中
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メディアデーにGMブースのステージで披露された新型シボレー・コルベット。ちょうどフルモデルチェンジのタイミングを迎えていたわけで、社会の気分が変わったから投入したわけではないけれども、「クルマはやっぱりエキサイティングでないと」という人々の思いからして、「ショーの華」であることは間違いない。写真提供:GM
1954年モデルとして登場して以来、6代にわたる歴代のコルベットと、「C7」というコードネームで呼ばれる最新の2014年モデル。アメリカのクルマ文化を象徴する存在であると同時に、「C5」(後列左から2台目)からは主骨格を大径鋼管を成形型に収めた内部に高圧の水を注入、一気に成形する「ハイドロフォーミング」を採用、スポーツカーとしての「動質」においても世界の「今」を代表する一車になっている。写真提供:GM
GMの大型ピックアップトラック、シルバラードも2014年モデルでモデルチェンジ。V8エンジンは軽負荷走行時には片側4気筒を休止するメカニズムを導入。以前から試みられているものだが、最近では制御も進化して気筒休止から作動への切り替えも滑らかに行われるはずである。写真提供:GM
こちらはフォード・ブースのステージ上で紹介される大型ピックアップトラックのコンセプトモデル「アトラス」。アメリカ最量販モデルである「F」ピックアップの次世代を「予告」する現実味の濃いショーカーである。アメリカではファッション云々以前に農家や牧場などの日々の生活、住宅の改造や補修のいわゆるDIYなどのかさばる買い物、プレジャーボート用などのトレーラー牽引、その他、こうしたクルマにリアルなニーズが存在する。フォードはエンジン排気量そのものを縮小し、過給で吸入空気量を増やす「ダウンサイジング」を進めている。写真提供:フォード
GMがキャデラック・ブランドから2014年モデルとして市場投入する電動駆動のスタイリッシュクーペ「ELR」。そのエンジニアリングは、車室中央から後方にT字形に電池を収め、モーターに加えてエンジンでも駆動しつつ、発電もするというシボレー・ボルトと同形のもの。ボルトの時からGMは「EV」と言っているが、実態はプラグインハイブリッドである。このクルマの商品企画からも「電動駆動は知的イメージを強調するファッションへ」という流れが分かる。写真提供:GM
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世界中核サイズのフォーカスをベースに背高空間化したC-MAXに追加されたプラグインハイブリッドのフォード「Energi」。2012年10月にアメリカ市場に導入された。バッテリーはリチウムイオン電池で容量7.6kWh。エンジンは直4・2リッターで燃焼プロセスはアトキンソンサイクルと、日本車と同様のアプローチ。EPA燃費は市街地108mpg(45.9キロメートル/リッター)、高速走行では92mpg(39.1キロメートル/リッター)を公称する。そして価格は2万9995ドルと、プリウス・プラグインハイブリッドと比較して燃費は良く、アフォーダブル(手頃)であることを強調している。写真提供:フォード
新型フュージョン(欧州ではモンデオ)からコンパクトカーのフィエスタまで新世代の世界戦略車が並ぶフォードの展示ブース。単体展示されているエンジンがダウンサイジングを進めた「Eco-Boost」シリーズであることも含めて、デトロイトではなくフランクフルトやパリのモーターショーだと書いても違和感がないようなラインアップである。写真提供:フォード
クライスラーは、大きく強力なエンジンを積む「マッスル(筋肉)カー」志向のモデル、例えばジープ・グランドチェロキーSRTやダッジ・バイパーの新型を披露する一方で、2リッターのエンジンを積むライトSUVのジープ・パトリオットや、フィアットの本国向けモデルをそのまま導入する「500」シリーズなどを公開した。写真提供:クライスラー
フォードのブース。アトラスの紹介を終わり、車両の接近撮影とエクゼクティブへの個別インタビューが始まった直後のステージ上。この情景からもショー全体の活況、それを伝えるニュースに反応するアメリカのクルマ社会の現況が伝わってくるようだ。写真提供:フォード

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