※本動画コンテンツは、2022年7月1日(金)に配信したJBpress/Japan Innovation Review主催「第5回 Marketing & Sales Innovation Forum〜マーケティング&セールスのデジタルシフトと高度化〜」の基調講演「DX環境下のBtoBマーケティングを展望する」のアーカイブ配信です。

 コロナ禍を経た環境変化の中で、BtoB企業はプロモーション戦略の転換を迫られています。例えば、一般にプロモーションスタイルには、説明販売などに重点を置くプッシュ型と、ブランド力やコミュニケーションチャネルを重視するプル型があり、日本はプッシュ型が主流ですが、デジタル環境下での買い手の行動変化を受け、見直しは急務になっています。

 こうした中、マーケティング組織や営業組織の喫緊の課題は、「効率的な顧客接点の強化」と「利益率を加味した付加価値の創出」です。特に顧客接点の強化では、入り口と出口の効率化を考えることが重要です。また顧客関係強化のためのキーワードは5つ、「シームレス化」「ネットワーク化」「個客化」「擬人化」「オムニチャネル化」があります。

 加えて、付加価値の創出のためには、ROI向上のための定量化やKPIの設定も必要です。また、ブランド活用の傾向も変化しており、とりわけBtoBではここが収益の要となります。またBtoBに特徴的な、企業ブランドだけでなく製品ブランド、製品を構成する技術や部品の「成分ブランド」も効果的だという点にも要注目です。

 DXを深化させ、企業の成果に結びつけるためには、自社で製品のコンセプトを決めるスキームを持ち、付加価値を高めること。既存のマーケティングミックスを含めた顧客関係の見直し、そして経営層のリスクテイクの姿勢が必要不可欠です。

 今BtoB企業のマーケティング組織、営業組織が目指すべきものは何か。慶應義塾大学大学院ビジネス・スクール教授の余田拓郎氏が、豊富なエビデンスとともに解説します。