(写真:AP/アフロ)

 米グーグルが音声人工知能(AI)「Googleアシスタント」部門の意思伝達構造を再編成すると、米CNBCが3月29日に報じた。新たな対話型生成AI「Bard(バード)」に注力する。

「今年はインパクトのあるものを提供する」

 Googleアシスタントを担当するシシー・シャオ副社長が同日、「GoogleアシスタントとBardチームの変更」と題した従業員宛てのメモで、Bardに重点を置くと明らかにした。

 シャオ氏の直属の部下でGoogleアシスタントのエンジニアリング部門副社長を務めていたジアンチャン・マオ氏がこのほど退社し、その後任に、16年間勤務しているピーユシュ・ランジャン氏が就く。ランジャン氏は、グーグルのコマース部門副社長として、決済事業を監督してきた。

 シャオ氏は電子メールで「Bardチームが(生成AI)に取り組んでおり、私たちは将来の機会に向けてその努力を支援していく。今年はこれまで以上にインパクトのあるものをユーザーに提供できるよう注力する」と述べた。

Bard技術、スマート機器に導入か

 Googleアシスタントは、米アップルの「Siri(シリ)」や米アマゾン・ドット・コムと同様に、言語処理技術や音声認識技術を用いたバーチャル(仮想)アシスタントだ。スマートフォン「Pixel(ピクセル)」やスマートスピーカー「Nest(ネスト)」などのデバイスに搭載されているほか、スマートウオッチやスマートディスプレイ、スマートフォンと車を連携させる「Android Auto(アンドロイドオート)」にも用いられている。