(写真:ロイター/アフロ)

 ここのところテクノロジー大手の大規模な人員削減が続いている。米マイクロソフト(MS)は1月18日、1万人規模の人員削減計画を発表した。サティア・ナデラCEO(最高経営責任者)は同日、従業員宛てのメッセージを公式ブログで公開した。この中で同氏は影響を受けるのは全従業員の5%弱だと説明した。

MS、過去8年超で最大のレイオフ

 だが、米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、これは同社にとって過去8年超で最大のレイオフ(一時解雇)。

 ナデラ氏はメッセージの中で、不安定な経済状況に言及し、「世界の一部の地域は不況に陥り、別の地域では不況が予想されており、あらゆる業界・地域の企業が慎重になっている」と述べた。

 同氏は退職金の支払いなど人員削減にかかる費用として12億ドル(約1500億円)を22年10~12月期に計上することも明らかにした。その一方で、人工知能(AI)など将来に向けた戦略分野での投資や人材採用は続ける。

 マイクロソフトにとって14年以来の大規模なリストラとなる。同社は14年にスマートフォンなどの非中核事業から撤退し、1万8000人を削減していた。

 だが同社をはじめとするテクノロジー大手はその後何年にもわたって雇用を拡大してきた。20年に新型コロナウイルスの感染が拡大すると、急増する需要に対応するため、採用ペースを加速させた。マイクロソフトの場合、従業員数が22年6月時点で22万1000人となり、前年比で22%増加した。

 しかし、巣ごもり消費などによる特需が終わり、各社の業績は悪化。積極的な採用が鈍化した。メディア報道や企業リリースなどで明らかになったリストラ情報を集計するLayoffs.fyiによると、テクノロジー企業は22年に15万人以上を削減したという。

アマゾンやセールスフォース、メタ、グーグルも

 23年に入ると、米セールスフォースが全従業員の10%にあたる約8000人を削減すると発表した。これは、同社最大の人員削減となる。米アマゾン・ドット・コムは23年1月4日、事業計画の見直しに伴う人員削減の規模が1万8000人超になると明らかにした

 米CNBCなどの米メディアによると、アマゾンは23年1月18日、削減対象となる米国、カナダ、コスタリカのすべての従業員に対し通知を開始した。

 SNS(交流サイト)のFacebook(フェイスブック)を運営する米メタは22年11月、全従業員の約13%にあたる1万1000人超を削減すると発表した。ライフサイエンスを手がけ、米グーグルの兄弟会社にあたる米ベリリーは23年1月11日、約1600人の従業員のうち約15%を削減したと明らかにした。

 このほか、電気自動車(EV)大手の米テスラや、同社CEOのイーロン・マスク氏が買収した米ツイッター、写真・動画共有アプリを運営する米スナップ、動画配信大手の米ネットフリックス、電子商取引(EC)プラットフォームを手がけるカナダ・ショッピファイ、ライドシェアの米リフトなどもリストラ策を発表している。