ウクライナ戦争勃発の前日、2022年2月23日にウクライナ国境に集まったロシア軍の戦車(写真:ロイター/アフロ)

 ロシアがウクライナに軍事侵攻してから来月で1年を迎える。

 ロシア軍は病院や学校、住宅などへの攻撃も行っており、ウクライナ側に多数の死傷者が出ていることは周知の通りだ。

 ロシア軍を率いるウラジーミル・プーチン大統領の非人道的な攻撃に対してはいま、許すべきではないとの見方が世界的に広がり、ウクライナだけでなく日米を含む西側諸国で、プーチン氏を政権の座から引き摺り下ろすべきとの論調が強まっている。

 すでに政権からの「排除」という段階から「暗殺すべき」という声さえある。

 これまで米政府関係者が公共の場で「プーチン暗殺」を促すことはあまりなかった。

 しかし、昨年10月、ジョン・ボルトン元国家安全保障担当補佐官が英ラジオ局でプーチン暗殺を口にした。

 実際には、「もしロシアがウクライナで核兵器を使ったとしたら、米国はプーチン氏を排除(暗殺)すべき」と言及したのだが、文脈から聴取者はその真意を理解し、メディアは「暗殺」という言葉を使った。

 さらに昨年12月21日には、リンゼイ・グラハム上院議員(共和党)も、米フォックス・ニュースで「プーチン暗殺」を示唆。

 同議員は昨年3月からプーチン暗殺を口にしてきた人だが、米政府は取り合っていなかった。

 だが英インディペンデント紙は12月、このグラハム議員の「米国はプーチン氏を暗殺すべき」との言葉を報道。さらに同議員はこうも述べた。