(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年11月3日付)

トランプ氏が11月8日の中間選挙で台風の目になることは間違いない

 中間選挙での敗北は米国の政権をひっくり返すことがある。

 1994年のニュート・ギングリッチ氏のニューモデル・リパブリカン、2006年のナンシー・ペロシ氏の民主の波、そして2010年のティーパーティー(茶会党)ブームを思い浮かべるといい。

 それぞれビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマ各大統領による国内問題への取り組みに終わりを告げた。

 8日投開票の中間選挙で民主党が負ければ、同様な運命がジョー・バイデン大統領に降りかかる。ただし、2022年のレースは別格だ。

 連邦レベルまたは州レベルの選挙に共和党から出馬している候補者のざっと半数が、2020年の大統領選挙は盗まれた、真の勝者はドナルド・トランプ氏だと信じている。

 つまり、火曜日には米国のシステムそれ自体が国民の審判を受けるということだ。

民主党敗北の影響への恐怖感

 民主党にとって最も有利な追い風は、もし民主党が負けたら米国という共和政体はどうなってしまうのかという恐怖感だ。

 歴史上重要な物差しの大半は、バイデン氏の党が完敗する公算が大きいことを示している。

 インフレ率は40年ぶりの高水準にあり、殺人発生率は上昇している。そして大統領支持率は、これまで大統領の党が連邦議会を支配し続けるのに必要とされてきた50%を大きく下回ったままだ。

 世論調査を見ても、共和党による上下両院の奪回を示唆するものがほとんどだ。

 だが、米国の世論調査機関は自信喪失の危機に苦しんでいる。彼らの予測モデルは、過去3回の選挙サイクルにおける共和党支持者の投票率を見落としたことを過度に埋め合わせているのかもしれない。

 共和党が楽しい夜を迎える場合には、2つの結果がもたらされる。